スパルタ英語・英会話 NCC綜合英語学院

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TOEIC®
L&R
 

1. 概要
2. 特徴
3. 基礎知識
4. 問題構成
5. セクション別学習法
・リスニング
・リーディング
・語彙・文法
6. 受験アドバイス

基礎知識

[1] 日本人の発案から米国で生まれたテスト
[2] TOEICの制作機関ETSとは?
[3] 受験者の大半は日本人と韓国人
[4] スコアは素点ではない
[5] スコアは絶対評価 or 相対評価?
[6] スコアには誤差が含まれる
[7] TOEICは間接的なテスト
[8] スピーキングとライティングがないのはなぜ?
<番外編>TOEICという名前に決まった理由

[1] 日本人の発案から米国で生まれたテスト

TOEICの開発プロジェクトは1970年後半に、国際ビジネスの現場で必要とされる英語によるコミュニケーション能力を促進したいと考えた日本人の発案によって始まりました。その人物が米国のETS(次項)に開発を依頼し、1977年にETSによるTOEICの開発がスタートしたのです。1979年、英語の本場である米国でTOEIC® テスト(現TOEIC® L&R)が誕生しました。

同じ1979年の12月に実施された第1回テストではわずか3,000人余りだった受験者数も、その後毎年着実に増え続け、2000年度には企業活動のグローバル化の加速を背景に100万人の大台を突破し、現在に至っています。



[2] TOEICの制作機関ETSとは?

TOEICの開発及び制作をしているETS(=Educational Testing Service)は、米国のニュージャージー州プリンストンに本部を置く世界最大の非営利テスト開発機構です。

TOEICの他にも、TOEFLSAT(全米大学入学共通試験)、GRE(大学院入学共通試験)など約200のテストプログラムを開発しています。

日本でのTOEICの実施・運営は(財)国際ビジネスコミュニケーション協会が行っています。

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[3] 受験者の大半は日本人と韓国人

日本国内では圧倒的な知名度を誇るTOEICですが、世界的にも知名度の高い英語検定試験であるかどうかは大いに疑問です。

ETSの公式資料(2005年)によると、TOEIC受験者の約8割を日本人と韓国人が占めていたとあります。そのせいか、「アジアの一角で行われているマイナーな検定試験」との厳しい見方もあります。
<注>2005年以降の国別受験者数については、新しいデータが公開されていないため不明です。

<参考>公式サイトによると、2014年の日本人受験者のTOEIC® テスト(現TOEIC® L&R)の平均スコアは512点で、スコアが発表された44カ国中35位でした。



[4] スコアは素点ではない

TOEICのスコアは正答数そのままの素点ではなく、ある統計処理によって算出された換算点です。

TOEICでは、試験後に受験者の解答状況を分析し、その結果に基づいてそのときのテストがどの程度難しかったのか、つまり難易度を判断します。そして、その難易度を考慮してスコアの換算を行うのです。

したがって、同じ正答数でも同じスコアになるわけではありません。ある回のListening Sectionでは60問正解してスコアが300点だったのに、別の回では同じ60問正解でも、難易度に基づく調整が行われるので、スコアは320点になることもあります。

また、全問正解でなくても、スコアが最高点である990点になることがあるのもこのためです。この場合は、テスト問題の難易度が高く、全問正解でなくてもTOEICで測定可能な最高レベル(以上)の英語能力と判断されたためと考えられます。

TOEICはこのような「スコアの同一化」と呼ばれる手法を用いることで、常に評価の基準を一定に保ち、「受験者の能力に変化がない限りスコアも一定に保たれる」ようにしているのです。

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[5] スコアは絶対評価 or 相対評価?

[4]の説明を読むと、TOEICのスコアは絶対評価であると思われるかもしれません。しかし一方で、開発・制作元のETSTOEICについて次のように述べています。
"a norm-referenced test of English-language listening comprehension and reading skills" 
このnorm-referenced testというのは「集団規準準拠テスト」などと訳されるもので、受験者全体の中での個々の受験者の位置付けを割り出すテストをいいます。したがって、TOEICのスコアは相対評価ということになります。
果たしてTOEICのスコアは絶対評価なのか、それとも相対評価なのか。この点に関して公式サイトは明言していません。



[6] スコアには誤差が含まれる

TOEICのスコアには測定誤差が含まれます。具体的に言えば、TOEICのスコアというのは、受験者の「真の得点」がそのスコアからプラスマイナス35点の範囲内にあることを示しているのです。

これを踏まえETSは、Listening SectionReading Sectionのそれぞれにおいて前回との点差が35以上であれば、本当にスコアが伸びたといえるとしています。つまり、前回との点差が35に満たなければ、スコアが上がっても「まぐれ」の範囲ということになるし、逆にスコアが下がってもがっかりすることはないということです。



[7] TOEICは間接的なテスト

TOEICは英語によるコミュニケーション能力を間接的に測定しようというものです。TOEICのようなテストでは、受験者が英語を使ってどんなことができるのか(例えば、英語で電話に対応できるのか)ということについては直接にはわかりません。TOEICが測定しようとするものは、実践的なスキルの有無・程度ではなく、その前提となる能力に留まると言ってもいいかもしれません。

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[8] スピーキングとライティングがないのはなぜ?

おそらく多くの人がこの疑問を抱いているはずです。公式サイトの説明をまとめると次のようになります。

TOEIC® テスト(現TOEIC® L&R)を実施するにあたって予めリスニングとスピーキングとの相関関係、及びリーディングとライティングとの相関関係について検証したところ、それぞれが非常に高い相関関係を示す結果が出た。
これによって、リスニングとリーディングのみの試験であっても、スピーキングとライティングの能力まで含めて英語力を総合的に評価できることが証明された。
そのため、TOEIC® テスト(現TOEIC® L&R)はリスニングとリーディングのみで構成されている。

しかし、近年、説明にある「リスニングとスピーキング、リーディングとライティングとの相関関係」に対して、専門家から批判的な意見が聞かれるようになりました。2007年にスピーキングとライティングの能力を測定するTOEIC® SWテスト(現TOEIC® S&W)が導入されたのも、こうした事情が背景にあるようです。
<注>詳しくはTOEIC® S&Wの導入の背景を参照してください。



<番外編>TOEICという名前に決まった理由

(1) TOEICの開発が進められた1970年代、英語のテストは主に大学や大学院などの教育機関で利用されていました。そうした中、ビジネス現場で必要とされる「国際水準の英語コミュニケーション能力を測定するテスト(Test of English for International Communication)」というコンセプトは斬新だったので、そのままテストの名称に用いたということです。

(2) すでに世間から認知されていたTOEFLの新しいバージョンと位置付けることで知名度を高めるため、TOEFLの「TOE」を取ってTOEICと名付けたとも言われています。

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<関連サイト>
TOEFLガイド
・英検ガイド
IELTSガイド


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