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２１日に実施されたフランス大統領選の第１回投票は、 右派「共和国連合」のジャック・シラク大統領に続き、極右政党「国民戦線」のジャンマリ・ルペン党首が社会党のリオネル・ジョスパン首相を上回って２位となる結果となった。
《「フランス大統領選」について英語にて解説》
仏内務省が発表した海外県などを除く本土分の開票最終結果によると、得票率はシラク氏が１９．６７％、ルペン氏が１７．０２％。
すべての世論調査で２位と予想されていたジョスパン首相は１６．０７％だった。
投票率は７２．３７％と過去最低となった。
〔英会話用の口語文体で言い換え〕
ルペン氏（７３）は仏西部ブルターニュの生まれで、パリ大学法学部を卒業。
７２年に国民戦線を創設して以来党首を務め、大統領選には今回も含め４回出馬している。
移民排斥や反欧州連合（ＥＵ）を掲げ、分かりやすい主張と感情的な演説で根強い支持を集め、前回１９９５年の大統領選では１５％の得票率を獲得した。
《「ルペン氏支持の要因」について英会話》
来月５日の決選投票はシラク氏とルペン氏の対決となる。
極右勢力が決選投票に進むのは初めて。
各世論調査機関によると決戦投票でのシラク氏の支持率は８０％前後に達しており、 同氏の再選は確実だ。
＜英会話/ディスカッション：次期大統領の政権運営＞
結果が明らかになった２１日夜、ルペン氏の決選投票進出に反発する抗議デモが仏各地で相次いだ。
また、極右を除く各政党が相次ぎシラク支持を打ち出し、決選投票での「ルペン包囲網」のため、長く対立関係にある保革が結集する展開となった。
《「保革集結による極右包囲網」に関して英語記事》
結果的には「民主主義と人権尊重の伝統を守るため国家的団結を急ごう」とのシラク氏の呼びかけに各党が呼応した形だ。
予想外の極右の台頭とジョスパン首相の敗退は、記録的な投票棄権率の高さのほかに、同首相率いる左派政権の中道化に対する左派支持層の反発と票の分散によるものだが、背景には既存勢力全体への国民の不満がある。
［「既存勢力への失望感」を英会話のトピックとして］
治安悪化に危機感を強める有権者の最大の関心事は犯罪対策だった。
仏内務省によると、昨年の犯罪件数は初めで４百万台の大台に乗った。
選挙戦で各候補者が治安強化を重点政策に掲げたが、不法入国者の徹底排斥や死刑復活などを一貫して唱え続けたルペン氏の明快さを上回る主張を誰も提示できなかった。
〔英語表現の工夫〕
欧州では一昨年から、ＥＵの統合・拡大に対する各国民の不満を背景に、中道左派から右派への政権交代が相次いでいる。
［「中道左派の退潮」を英会話/ディスカッションのテーマとして］
００年のオーストリア、昨年春のイタリアに次いで、昨年秋にはデンマークでも極右政党と組んだ保守右派が政権を奪回した。
仏での極右の台頭は、こうした欧州政治の「右旋回」の流れを決定づけるものだ。
仏大統領選と同じ日、ドイツの旧東独州の議会選でシュレーダー首相率いる社会民主党が惨敗、保守野党が州政権復帰を決めた。
９月の総選挙でも右派が勝つことになれば、欧州統合の今後に影を落とす可能性もある。
＜英語論説：欧州の右傾化と欧州統合＞
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