スパルタ英語・英会話 NCC綜合英語学院

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Part 1: 役職飛行機空港路線クラス乗客CA乗務前
Part 2: 搭乗出発安全デモ離陸サービス降下着陸到着

出発-1

このマークがあるところは主にアナウンスの英語について説明しています。

★ドア操作に関するCA用語を少し詳しく説明します。

お客様の搭乗が完了すると、出発に向けて飛行機のドアが閉まります(ドアクローズ)。ドアがクローズする際に「業務連絡です。乗務員はドアモードをオートマティックに変更してください」というアナウンスをお聞きになったことはありませんか。

飛行機の各ドアは2つのモード(Door Mode)に切り替えられるようになっています。1つは、ドアに格納されている脱出用スライドがドアを開けると同時に自動的に飛び出して膨らむようになっている状態で、これをArmed:アームドまたはAutomatic:オートマティックといいます。もう1つは、ドアを開けてもスライドが自動的に膨らまないようになっている状態で、これをDisarmed:ディスアームドまたはManual:マニュアルと呼んでいます。

通常は、出発のために搭乗ドアが閉まるとドアモードを「アームド」「オートマティック」に変更し、到着して飛行機がスポットに停止するとドアモードを「ディスアームド」「マニュアル」に変更します。ドアモードの変更を忘れることはあってはならないことです。

万が一、ドアモードが"Armed"になっていない状態で緊急着陸した場合、脱出するためにドアを開けてもスライドが出てこないので、そのドアからお客様は脱出できません。反対に、空港に着陸してお客様が降機されるときに、ドアモードが"Disarmed"になっていなければ、ドアを開けた瞬間にスライドが飛び出してしまい、外にいる人々に大変な危険を及ぼしますし、ボーディングブリッジなどの破損にもつながります。

そのため、このドア操作に関して各航空会社とも、相互確認など厳しいチェック体制をもって臨んでいます。


★出発前のアナウンスです。

離着陸時に事故が集中しているため、離陸前と着陸前にCAは様々な安全確認を行いますが、確認項目の中にはシートベルトや手荷物、座席、テーブルなどが含まれます。

Please fasten your seat belt tight and low around your hips.
シートベルトを腰の低い位置でしっかりとお締めください。

<注1>fasten[fǽsn]: シートベルトを「締める」にはこのfastenを使います。
<注2>tight: 堅く、きつく

日本語は「腰」とあるのにhipというのはおかしいのではないかと思われるかもしれません。実は英語のhipは日本語の「尻」とは異なり、胴のくびれた部分(waist)の下の横に張り出た部分の一方を指します。一般には張り出た両方の部分をいうので複数形で使われます。また、around your hipsの代わりにacross your lapということもあります。英語のlapは座った時にできる腰からひざ頭(knee)までの水平な部分を指し、単数形で使います。

まずfasten your seat belttight and low around your hipsは1つの単語のつもりで覚えましょう!その上でfasten your seat belt tight and low around your hipsと一息で言えるようにしてください。

アナウンス中の「腰の低い位置」、言い換えれば「腰骨の位置」にはどのような意味があるのでしょう。例えば、飛行機が地上走行中に急ブレーキをかけた場合、自動車と同様に大きな力が前方にかかります。そこで、座席から投げ出されないためにシートベルトを着用するわけです。飛行機が緊急停止したときに、腰骨より上にベルトをしていると、ベルトが腹部に食い込んで強い力で圧迫することになります。このような危険を防ぐために「腰の低い位置」で締める必要があるのです。

Please make sure that your seat belt is securely fastened.
シートベルトをしっかりとお締めください。

<注1>make sure that: …であることを確かめる; 必ず…するようにする
<注2>securely[sikjúərli]: シートベルトを「しっかりと」締めるにはこのsecurelyをよく使います。

ところで、通常のシートベルトでは長さが足りない場合に付け足して使用する予備のベルトをExtension Belt:エクステンションベルトといいます。お相撲さんのような体の大きな方が搭乗した際によく使います。
<注>このextension[iksténʃən]のもとになっているextendは「伸ばす」「延長する」という意味。

この延長用ベルトのことを知らないお客様が多いようで、明らかにベルトの長さが足りないのに、無理をしてきついベルトを着用している方がいらっしゃいます。男性のお客様の場合、エクステンションベルトの存在をお伝えし、「必要があれば遠慮なくお申し出ください」と言えばいいのですが、女性のお客様の場合はやはり言いにくいですね。

ついでに、幕内の力士の方などは1つの座席に座れるのだろうかと思う方もいらっしゃるかもしれません。もし、1つの座席で足りなければ、隣り合う席のひじ掛けを上げて2席分を1席として使います。それでは料金も倍になるかというと、2席目は半額になるのです。

Please return your seat backs and tray tables to their full upright position.
座席の背もたれとテーブルを元の位置にお戻しください。

<注>upright[ʌ́pràit]: ここで「元の位置」というのは「真っすぐに立った状態」をいうのでこのuprightが使われています。

their full upright positionはかたまりで覚えましょう!そのためには何回でも音読すること。ほかにtheir normal upright position(正規の直立した状態)やtheir upright and locked position(直立してロックされた状態)ということもあります。これらのフレーズに置き換えた練習もしておきましょう!

緊急時に座席がリクライニングされていると、着席しているお客様の身体が下の方に滑り込んでシートベルトから抜け出してしまうだけなく、後の座席に着席しているお客様が怪我をされたり脱出の妨げになる恐れがあります。また、テーブルも同様に緊急時に正位置にないと、着席しているお客様が怪我をされたり同列座席のお客様の脱出の妨げになります。

ちょっと欲張りな方のために、ほかの言い方を2つ紹介しましょう。1つは先ほどのmake sure thatを使ったもの。もう1つは背もたれとテーブルを分けて表したものです。

Please make sure that your seat backs and tray tables are in their full upright position.

Please make sure that your seat back is upright and your tray table is stowed.

2番目の文の直訳は「背もたれを真っすぐにしてテーブルをしまってください」

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